森林動態制御研(國崎研)

2024年度から勤務28年目です。

樹高測定における移動歩数

  • 27年間測定し続けている

 スギ若齢林固定試験地の場合,樹高(の間接)測定(=三角比に基づく高さ測定)にあたり,水平距離と仰角(と俯角)を決定するために1本当たり40歩,つまり片道20歩ほど移動する。0.8m/歩とすれば斜距離16mに過ぎないものの,斜面を登っていけば,これでも仰角45度前後(±5度)に収めることができる。
 
 一方,今年取り組んでいる林齢110年を超えるスギ高齢林の場合,片道20歩では仰角が大きくなり過ぎるため,25〜40歩移動するようにしている。斜距離に換算すると20〜32mであり,平坦地で仰角50度なら25〜40mの樹高木を測定できるからである(註:スギ高齢林の多くは30〜35mの樹高木)。
 
 仮に60本あるスギ高齢林の場合,片道30歩,30本/時の測定で移動するとすれば,平均時速1.4 kmでの歩行(2.8 kmの移動)ということになる。平均速度にしても距離にしても大した運動負荷ではないものの,実際には下層植生を掻い潜ったり,転倒を避けながら倒木や残材を踏み越えたりするので,平坦な道路を3 km移動するよりは運動負荷は高い(註:斜面ではさらに負荷が高くなる)。そもそも(林床植生に隠れて見えない)倒木で筋挫傷になるような50代のおっさんなので,連日安全に調査できるよう,一日1林分のペースで調査するようにしている。物足りなさを感じることも少なくないものの,怪我すると回復に時間を要するので,若くないと諦める次第である。

2024年9月10日(火)

  • 本日には

 出勤後すみやかに出発し,スギ高齢林の樹高測定に勤しむ(実働は8:00〜10:55で85本)。

 
 樹高測定作業については残り2林分なので,天気が保つなら今週中に済ませておきたい。
 

  • 本日の勤務は6:55–15:00(みなし労働時間制に伴う40分短縮勤務)。
  1. 教育:なし
  2. 研究:スギ高齢林の樹高測定とデータ入力
  3. 運営:なし
  4. 貢献:連絡調整

 
 居室が暑いので短縮勤務とし,自宅にて「公共哲学入門」を熟読するべし(註:技術者倫理入門の授業改訂のため)。

2024年9月8日(日)

  • スギ高齢林の

 胸高直径(横軸)と樹冠長(縦軸)との関係はこんな感じ。

 
 最も疎な林分(60本/ha)を基準とすると,傾きには有意差がなく,切片に有意差が認められる林分は4つある。混み具合の違いが切片に反映される可能性が考えられる。

2024年9月6日(金)

  • 本日の勤務は6:55–15:15(裁量労働制・みなし労働時間制に伴う25分短縮勤務)。
  1. 教育:なし
  2. 研究:スギ高齢林の樹高測定,データ入力
  3. 運営:学内会議
  4. 貢献:日程調整

 
 出勤後すぐに出発し,時折小雨となる中,(傘をさしながら)スギ高齢林にて樹高を測定する。

 1時間半で計63本の樹高を測定したので,42本/時というペースであった。
 
 調査終了した7林分のデータが未入力状態なので,大学に戻ってから粛々と入力する(註:調査日時,調査面積,樹種名,直径,樹高,生枝下高,備考を入力し,直径と樹高・生枝下高との関係散布図を作成する)。
 
 5林分のデータを入力完了するも,残り2林分のデータを記入した野帳を車に置いているので,本日には早退し,自宅でデータ入力の続きをすることとする(エアコンのない研究室は暑いし)。

2024年9月5日(木)

  • 本日の勤務は6:45–15:55。

 本日には学内会議三昧であり,粛々と対応する。
 
 それにしても,スギ高齢林内のシダ群落(地中)にあるクロスズメバチの巣を(知らずに)踏んだ際に刺された4箇所が何ともむず痒い。
 
 シダ群落が繁茂するスギ林との相性が良くない(註:7月に倒木で筋挫傷,9月にハチ刺され)ので,次年度の夏季には移動ルートの刈り払いを済ませてから調査に入りたい。

2024年9月4日(水)

  • 本日には,

 7時半から13時半までスギ高齢林2林分の樹高測定に勤しむ。


 近隣で伐採作業がなされるので,車をちょっと離れたところに停めて,徒歩移動を長くした。そのため,本日には199本の樹高測定に5時間,移動30分,(昼食を含む)休憩30分という配分である。
 

  • ところで

 昨日にセンサーカメラのSDカードを回収しに徒歩移動していた際,

クリの枯死木が倒れていた。このクリは少なくとも今年の7月には枯死していたので,倒伏は時間の問題だったものの,8月の台風や大雨で予想以上に早く倒伏してしまった。
 

根が浅くなっているので,
snowdriftclub.hatenablog.com
先述のとおり,衰弱木や枯死木の場合には深根性という特性が当てはまらないと考えるべきであろう。

2024年9月3日(火)

  • 本日の勤務は7:00–17:20。
  1. 教育:連絡調整
  2. 研究:スギ高齢林の樹高測定
  3. 運営:学内会議,連絡調整
  4. 貢献:なし

 
 出勤後に調査道具を持って調査に出かける。スギ高齢林の前回調査は筋挫傷になった7月1日なので,実に二ヶ月ぶりの樹高測定である。気温が低め(正午で25度前後)であったため,暑苦しさは一切ないものの,久しぶりの樹高測定なので,休憩をとりつつ,9時過ぎから12時過ぎまで粛々と樹高を測定する。台風通過や大雨があったせいか,樹高を測定するだけなのに,調査着が泥だらけになる(註:林床植生に泥跳ねしていたため)。
 
 研究室に戻ってから,お試しで(コナラ稚樹試験地内に)設置しているセンサーカメラのSDカードを確認する。この十日ほどには動画は複数記録されているものの,(蝶以外)特に何も写っていなかった。夏季休暇時にSDカードを回収した際にはホンシュウジカが写っていたものの,偶然に侵入しただけのようだ。

2024年9月2日(月)

  • 本日の勤務は6:45–15:35(休憩なし)。
  1. 教育:後期シラバス(データ分析演習)の修正
  2. 研究:森林調査段取り,連絡調整
  3. 運営:プログラム年報の分担原稿の執筆
  4. 貢献:なし
  5. 雑用:健診

 
 割り当て日ではないものの,割り当て日にすでに会合が入っているため,本日に健診を受ける。当然のように血圧が高めで,(2回目測定で下がったのに3回目で再び上がるという)相変わらずの小心者ぶりが検出される。
 
 健診以外では,ほぼひたすらプログラム年報の分担原稿執筆に専念する。昨年度よりも分担量が増えてしまったので,多忙化が進む前に書き上げることとする。という訳で,15時過ぎまでかかり,25ページ分の原稿を完成させる。
 
 その後,シラバスを修正する(註:データエンジニアリングについてはほとんど関心を寄せてもらえないので,試行段階である今年度分では授業から外し,論文を活用した演習の回数を一回分増やして昨年度通りとする)。
 
 昼休みをとらずに原稿執筆を続けたので,目を休めるべく,研究室から撤退する。

2024年9月1日(日)

  • 私が住んでいる地域では,

snowdriftclub.hatenablog.com
といった感じで,ニホンカモシカをしばしば見かける。カモシカがうろつく地域なので,ホンシュウジカは出没しないのだろうと思っていたものの,

という訳で,自宅にシカがいらっしゃった。実は,今年の6月にも目撃したものの,「カモシカと見間違えたのでは?」と妻に言われ,(妻に比べて圧倒的に動物発見の下手な私なので)そうかも・・・と思っていたところであった。
 
 大学構内にもしばしば出没する両者であるも,怖さを感じる動物ではない(註:近寄るなと注意喚起されることを否定するものではない)。ただ,シカが市内(スーパーやコンビニも徒歩圏内にある住宅街)にも出没するようになりつつあるとすれば,いずれ,盛岡市内での農作物被害や林業被害も増えてくる可能性があるため,気にしておきたい。

2024年8月31日(土)

  • この8月には,
  1. 教育:担任業務
  2. 研究:カブトムシ個体群の観察
  3. 運営:会議・会合
  4. 貢献:兼業あれこれ

が印象的であった。また,おかげさまで7月の筋挫傷からもすっかり回復し,起床直後から正座できるようになった。
 
 来週まで学内会合があり,なかなか落ち着いて調査に出かけられないものの,再来週からは中断してしまったスギ高齢林調査を始め,筋残し刈り試験地の再測,スギ若齢林固定試験地の再測などを粛々と進めていきたい。

2024年8月30日(金)

  • 本日の勤務は6:50–18:05。
  1. 教育:なし
  2. 研究:なし
  3. 運営:学内会議2つ,学内会合
  4. 貢献:なし

 
 本日に発覚したのは,次年度後期の授業担当体制が大変(毎日授業を担当する可能性あり)ということ。モラルハザードそのものであり,どのように決着をつけられるのか,しばし悩みたい。

2024年8月28日(水)

  • 本日には,

 某市町村の方々にセッティングして頂き,某高校に授業(4時間分,兼業)に出かける。初年度の取り組みということで,座学,フィールドワークとも,改善に向けた課題は見つかったものの,まずはスタートできたことを嬉しく思う次第である。
 
 生徒の皆さん,対応して下さった先生方,そして企画段階から当日の運営まで丁寧に事を進めて下さった職員の皆さんに深く感謝する次第である。

2024年8月27日(火)

  • 本日の勤務は6:50–15:50。
  1. 教育:院生の旅費申請,連絡調整
  2. 研究:なし
  3. 運営:学内会議,学科会議用資料の作成,連絡調整
  4. 貢献:雨天時説明メモの作成,連絡調整

 
 明日からの実習に向けて南方に出かけた2年生達が有意義な経験を得られることを,担任として祈る次第である。