森林動態制御研(國崎研)

勤務27年目になりました。

2023年11月27日(月)

  • 本日の勤務は6:50–16:45。

 出勤後に本日の授業(4つ)の予習をし,来週の授業の一部について配付資料を印刷したところで講義室に移動(8:30)。1,2時限目に授業し,昼休みにそのまま会議に出席(12:15)。会議後,居室に戻って慌ただしく昼食をとり,メール対応と来週の授業の配付資料印刷の続きを進める(13:00)。その後,再び講義室に移動し,3,4時限目に授業する(16:40)。
 

  • 本日の授業。
  1. 生物統計学:前回の中間テスト解説,回帰分析
  2. 線形代数学入門:固有値,固有ベクトルの復習と演習,小テスト
  3. 微分積分学入門:不定積分の復習と演習,小テスト
  4. データ分析演習:Rによる統計解析演習(その2:共分散分析,誤差構造を負の二項分布としたGLM,経時データに関するGLMM)

 
 今夜には,読みかけの統計解析本を放置し,新たに購入した「免疫に関する書籍」を楽しみたい。

2023年11月25日(土)

  • 本日も,

 土曜出勤(7:15–12:15)にて業務対応する。午前中の気温が0–3度だったので寒さを懸念したものの,室内が19度まで上昇し,予想よりも暖かく助かった。
 

  • 本日の読了本。
  1. ダレル・P・ロウボトム(2019)「確率」岩波書店

 確率の授業を(新たに)一回分おこなう必要がなければ,著者が言うように「確率をどのように理解するかについての本などというのは,面白そうには思えないだろう」という立ち位置のままだったろうが,(知的好奇心という意味で)大変面白い本であった。

2023年11月24日(金)

  • 本日の授業。
  1. 技術者倫理入門:環境倫理その1(保全,保存,保護:アメリカの生態系を例に)

 

  • 本日の勤務は6:55–15:45。

 メール対応,予習と授業の後,来週のデータ分析演習にかかる資料作成に勤しむ。来週にはRでの統計演習(その2)として線形モデリング(LM,GLM,GLMM)をやってもらうので,それぞれに適したデータを見繕うとともに,配付資料を作成する。その後,会議にかかる資料読みを済ませ,(研究活動をおそろかにしており,大学教員として不届きであるも)二ヶ月ぶりに英語論文検索をおこなう。
 

  • 今夜には

 理解が良くない部分を解消すべく,確率本を読み直すべし。

2023年11月22日(水)

  • 授業資料改訂にかかる

 書籍読みについて,(技術者倫理入門対応の)倫理学が開店休業中である。徳倫理学やR.M.ヘアの「道徳的に考えること」を読み始めたところであるも,次年度の授業にこれらを早速取り入れる予定はないためである(註:ヘアの二層理論の要点については,すでに授業している)。
 
 最近には,(データ分析演習対応の)確率・統計の哲学について読んでいるところ。とりわけ,確率については高校数学の教科書レベルしか理解できていないので,1回分の授業を組み込む上で哲学的な論点整理は不可欠である。

2023年11月21日(火)

  1. 次年度からの

 データ分析演習における授業計画の抜本的改訂にかかり,統計哲学の内容(頻度主義,尤度主義,ベイズ主義)を少し盛り込むこととする。というのも,この科目(100分授業14回で,様々#な講義と演習をおこなう方式)ではたくさんの事項を広く浅く盛り込むことが求められ,深掘りする授業が求められていない(註:深掘りについては,きっかけを与えてもらった学生さんが,「その人が学ぶ範囲で」おこなう)からである。とすれば,たくさんのキーワード群に上記も含めておけば,統計学の基礎(統計的仮説検定)を知っている学生さんのごく一部が自学自習する可能性も皆無ではないだろう。 
 
#・・・データ駆動社会とデータサイエンス,科学の方法(仮説演繹法,パース流:アブダクション,演繹,帰納),分析設計(フレーミング,過去の知見レビュー,因果性,問題設定,モデル化,統計的因果推論,統計哲学,データ収集,データ解析,結果の説明と実行,データ分析の倫理),データ表現(構造化データ,非構造化データ,n進法,浮動小数点など),データクレンジング,ビッグデータとデータエンジニアリング,AIの歴史と応用分野,機械学習,確率の概念(同時確率,条件付き確率,ベイズの定理,確率分布),Rによる統計解析演習,推計統計学(母集団と標本,標本分布,区間推定),統計的仮説検定(t検定,分散分析,多重比較,相関,ノンパラメトリック検定),統計モデリング(LM,GLM,GLMM,ベイズモデリング),アルゴリズム(二分探索,モンテカルロ法など),Pythonによる演算

2023年11月20日(月)

  • 本日の勤務は6:50–16:15。

 朝一で授業予習,学内委員会にかかる資料読みを済ませる。
 

  • 本日の授業。
  1. 生物統計学:相関分析,中間テスト
  2. 線形代数学入門:逆行列の演習板書(続き),連立一次方程式の解法(掃き出し法,逆行列による解法,クラメールの公式)

 

  • 午後から,

 線形代数学入門の小テストと生物統計学の中間テストを採点し,その後,学内委員会にかかる資料作成を始める。

2023年11月17日(金)

  • 本日には,

 技術者倫理入門(2年次必修)と生物統計学(1年次必修)の期末テスト等を検討する。
 
 技術者倫理入門については昨年度が初めての開講であり,パターナリズムの観点から普段のミニレポートを多めに出題する一方で,不合格が続出しないようグループワークと期末テストを極めて簡単にした。すると,ほとんどの学生さんが優以上になってしまった。誰もが簡単に優以上を取得できる成績評価基準では貪欲に学びたい学生さんの「学修意欲」を抑制するので,方法論的正義論の観点からグループワークと期末テストの難易度を大幅に上げることとする(註:その代わり,普段のミニレポートを少なめ,かつ簡単にした)。後は,グループワークと期末テストのルーブリックを事前(年内)に提示し,「その人が学ぶ範囲で学ぶ」ことを促したい。
 
 生物統計学については,久しぶりに期末テストを復活させるので,中間テストの焼き直しにならないよう,問い方を工夫することとする。パソコンを活用した演習的授業については他の教員に分担してもらえるので,このことを加味した作題を心がけたい。
 

  • 自立と自律が求められる

 3年生向けの選択科目(データ分析演習,森林計画学)については,すでに「その人が学ぶ範囲で学ぶ」方式で対応済みなので,その人が学ぶ範囲で学んだ結果を厳格に評価する。
 

  • また,次年度からは,

 必修科目(講義,実習)について「知識に関する格差原理」に適切に対応すべく,「ルーブリック提示と補習および再テスト」を前提とした成績評価に組み直したい。

方法論的正義論による卒研指導(思考実験)

  • 私の研究室の場合,

 この後期における「卒業研究の対応方針」を9月初旬に4年生達にメール文書として伝えている。また,卒業研究のシラバスについても3年後期のときからすでに明示している。ゆえに,方法論的正義論に基けば,「4年生各位が各自の学ぶ範囲で学ぶ」自由を尊重しつつ,私は「卒業研究の対応方針」で伝達した「機会の平等」を担保し続ければ良い。
 
 また,研究室配属された3年生に対しても,「3年生が各自の学ぶ範囲で学ぶ」自由を尊重しつつ,私は質問に速やかに回答するという「機会の平等」を担保し続ければ良い。
 
 一方で,杞憂であるものの,「各自の学ぶ範囲で学ぶ」ことで「卒業研究に関する知識」が著しく不足した学生さんがいた場合には,知識の一部を再分配する仕組みを導入したい(註:現実的には,仕組みを導入する蓋然性はないだろう)。
 
 かくして,卒業研究に関しても,「パターナリズムな指導」を反省し,方法論的正義論へと抜本的に改善したい。

2023年11月16日(木)

  • 最近,倫理学の本を読み進めていくと,

 特に公衆衛生に関する倫理とのアナロジーから,(保守主義を重視する)「私のこれまでの教育感は時代と大きくずれている」ことを仮定した「方法論」の採用が有効と思われる(註:保守主義がずれていると言っている訳ではない)。
 
 そもそも,18歳以上の成人である学生さんに「大学とは,きっかけを与えてもらったら,後は自分で自分を育てる癖をつける場」と伝えてきたのだから,お節介というパターナリズムをもっと早くから慎むべきであった。
 
 ここで保守主義的に改善するならば,リバタリアン・パターナリズムの導入は選択肢の一つであるかもしれない。ただ,教員に質問する権利を重視しない多くの学生さんに対して,私が思いつくリバタリアン・パターナリズムな対策を導入しても,ニーズは低いだけであろう。
 
 とすれば,ロールズの正義論をモデルに,大学内で学生さん,教員ができるだけ自由に学べる状況(その人が学ぶ範囲で学ぶという自由)を相互に重視しつつ,教員としては学生さんに対し機会の平等を担保することで,結果の不平等を容認するのが現実的方法論であると想定する。そうすれば,知識に関する格差原理として,知識が著しく不足する学生さんに知識の一部を再分配する仕組みを導入可能である。私としては,このくらいに抑制した格差原理の実行にとどめるべきで,決して責任やケアといった視点を採用すべきではなかろう。
 
 持続可能な教育活動に変化すべく,これから数年間については方法論的正義論を試行していきたい。

2023年11月15日(水)

  • 本日の勤務は7:00–17:15。

 トイレ休憩を除き,居室にてデスクワークに専念する。
 
 スギ若齢林固定試験地の再測(し忘れ5本分)が残っているものの,学内業務が満載でしばらく現地に行けないので,調査日を楽しみに待ちたい。

2023年11月14日(火)

  • 本日の授業。
  1. 森林計画学(150分):収穫規整(授業と演習)

 

  • 本日の勤務は6:50-15:45。

 昨日に届いた複数のメールを整理し,予定を手帳に書き込む。その後,学内委員会にかかる送付ファイルを確認した後,別の学内業務(オンライン研修)に対応する。そして,来週の授業にかかる資料をプリントアウトしたところで,講義室へ移動。
 9:30より森林計画学の授業。
 居室に戻り,昼食をとりつつ,午前中に届いた送付物(兼業関係)を確認してから,メール対応する。その後,13:00過ぎから打ち合わせ。再び居室に戻り,小テスト採点(生物統計学と微分積分学入門),データ分析演習にかかる基礎演習教材としての論文探索,依頼業務にかかる書類読みと回答文書作成などに勤しむ。
 

  • 昨日の勤務疲れが抜けていないので,

 今夜には論文読みを楽しみたい。

2023年11月13日(月)

  • 本日の授業。
  1. 生物統計学:カテゴリカルデータ分析(母比率の信頼区間の推定,独立性の検定,小テスト)
  2. 線形代数学入門:逆行列(演習と板書,解説)
  3. 微分積分学入門:森林科学で使われる微分(成長量),マクローリン展開,小テスト
  4. データ分析演習:Rを用いた演習(母平均に関する両側検定,母平均に関する片側検定とウィルコクソンの符号付き順位検定,母平均の信頼区間推定,母平均の差の両側検定とマンーホイットニーのU検定)

 
 次々とメールが届く一方で,学内外の諸行無常に対応すべく各種メールを送信しまくったので,授業以外の時間帯も慌ただしいまま,6:40–17:35の勤務を終える。
 
 今夜には,メール対応の続きを済ませてから,(自然主義的実在論を理解すべく)メタ倫理学系の本読みに復帰したい。