森林動態制御研(國崎研)

2024年度から勤務28年目です。

2024年12月8日(日)

  • 間伐効果ネタにかかる

 メモ書きを進める。こういった際に参考書を複数冊読み直す作業が大変役に立つ。昨日に買ってもらった傾向スコアの本も(以前から気になるけどちょっと高いかな・・・と先送りしていたものの,いざ読んでみると)私の不勉強さを認識する上で大変効果的であった(そもそも,読み直しができる点でコスパ最高なので最初から買うべきなんだけどね)。次なる計量経済学系の因果推論本も読み始めると面白いので,こちらでも不勉強さを認識させてもらえることであろう。
 

  • 結局のところ,

 「授業を聞く」こと(や学会発表を聞くこと)はきっかけを与えてもらっているに過ぎず,「自学自習する」こと(や統計解析をして論文原稿を書くこと),「グループ学習する」こと(や学会大会で質問したり論文を審査してもらうこと),「人に教える」こと(や学生さんの論文を指導したり他人様の論文を審査すること)が知識定着にあたり,より重要であることを痛感する次第である。
 

  • 先週ほぼ同年齢の方が

 急逝された事実を重く受け止め,私も(いつ終わりが来るかわからないと心得て)「死ぬまで生きる」ことを直視し,人間集団の中で無駄なお節介を厳に慎みつつ,任務を遂行していくべし。

2024年12月7日(土)

  • 本日には,

 自宅にある統計的因果推論の本を読み直す。ある時点では読み流していた内容も,新たに読み直すことで大変勉強になる(こともある)。加えて,新たに書籍2冊(傾向スコアの本と計量経済学系の因果推論の本で6000円程度)を妻に買ってもらった。という訳で,今日明日と,買ってもらった本を熟読したい。

2024年12月6日(金)

  • 本日の勤務は7:00–16:15。
  1. 教育:授業と記録作成(技術者倫理入門),学生さん2名との面談
  2. 研究:統計解析
  3. 運営:連絡調整
  4. 貢献:兼業にかかる資料読み,連絡調整

 
 授業と面談以外の時間には,各種の連絡調整をしながら,間伐効果の統計的因果推論にかかる「不均一分散に伴う頑健な標準誤差の計算」に勤しむ。この週末に因果推論に関する書籍を読み直し,追加作業の必要性を判断したい。

2024年12月5日(木)

  • 本日の勤務は7:00–16:55。

 朝一で明日の授業メモをまとめ,来週の授業資料(週末の予習用)を確保したので,その後はひたすら(休憩時間なしで8時間ほど)間伐効果ネタの統計解析とメモ作成に勤しむ。後は各モデルにおける係数の標準誤差と共変量のバランシングを精査・改善する時間を確保すれば良いだろう。授業と会合の合間に粛々と計算したい。

2024年12月4日(水)

  • 某兼業にかかる

 社会人研修の授業を済ませて,盛岡に戻ったところ。暖かい東京(17度前後)から涼しい盛岡(6度前後)に戻り,とても落ち着く。今回も非日常の社会人向けの授業を担当させてもらい,かつ質問も頂き,大変有意義であった(註:普段の大学の授業では,学生さんからの質問をほとんど期待できないので)。研修関係の皆様,大変お疲れ様です。
 
 明日から日常に戻り,今週と来週の授業の準備を進めるとともに,論文執筆作業も進めたい。

2024年12月2日(月)

  • 本日の勤務は6:50–16:45。

 方法論的リベラリズムとしての「授業における機会の平等」ということで,本日から「授業開始前までの小テスト答案の返却(授業に間に合うように来た人を重視し,授業に遅刻した人が得する対応をとらない)」,「締切時間までの小テスト提出(予告した締切時間を大幅超過して解答した答案を受け取らない)」,「シラバスで予告済みの予習復習を前提とした授業・小テストの実施」,「質問する機会の確保(質問しない人の結果の不平等容認)」を徹底する(註:繰り返し説明しても,ルールやシラバスでの注意事項を守らない学生さんが少なくないので)。
 

  1. 教育:授業と記録作成(生物統計学,線形代数学入門,微分積分学入門,データ分析演習)
  2. 研究:なし
  3. 運営:連絡調整
  4. 貢献:なし

 
 さて,明日も粛々と頑張ろう。

2024年12月1日(日)

  • 私が担当する教育プログラムでは,

 次年度入学の学生さん達から,卒業研究への関与時間がかなり増える。と言っても,卒業に必要な単位数は現在と変わらないので,「必修の実験・実習・演習が従来より増えた」とみなせば良い。
 
 具体的には,卒業研究が現在の6単位から8単位になる。これに加えて,この度の改組キーワードである「農学の総合知」にかかる必修の演習1単位が新規開講される。この演習では卒業研究と密接に関係する内容を扱うので,実質的には卒業研究が9単位になったようなものである。
 
 JABEE対応で学修時間のカウントを(かつて)やっていた経験を踏まえると,以下のような感じであろう(1回が150分授業と予習復習)。

  1. 農学の総合知演習:問題候補検討のPBL
  2. 農学の総合知演習:フレーミング2回
  3. 農学の総合知演習:過去の知見レビュー2回
  4. 農学の総合知演習:問題設定
  5. 農学の総合知演習:イントロダクション作成2回
  6. 農学の総合知演習:モデル化2回
  7. 農学の総合知演習:総合知グループワーク4回
  8. 卒業研究(3年後期):論文ゼミ14回
  9. 卒業研究(3年後期):サンプリング法のゼミ14回
  10. 卒業研究(4年前期):統計解析ゼミ14回
  11. 卒業研究(4年前期):森林調査14回
  12. 卒業研究(4年後期):森林調査14回
  13. 卒業研究(4年後期):データ解析14回
  14. 卒業研究(4年後期):結果の説明(進捗ゼミ)14回
  15. 卒業研究(4年後期):結果の実行(中間発表2回分,卒論執筆と査読4回分,卒論要旨執筆と査読1回分,発表スライド作成と練習2回分,卒研発表4回分,卒論提出1回分)14回

 
 これだけ取り組めば,全員が相応のレベルで卒研発表と質疑をできるようになるはずなので,個人的には良い改編だと思っている(註:学生さんにとっては大変になるが)。
 
 さて,試行期間も設けるべきなので,次年度の卒研生(つまり,これから研究室配属される今の2年生)から上記要素を6単位分(3割3分引き)に割り引いて導入するべし。

「カブトムシ」ネタのデータ取りまとめ方針

  • ゴリゴリと統計解析をできる

 データセットではないので,

  1. 朝と午後のカブトムシ個体数比較
  2. 2023,2024年のカブトムシ,ノコギリクワガタの個体数の推移
  3. 2024年のオオスズメバチの個体数の推移
  4. 2023,2024年のカブトムシ残骸数の推移
  5. 2024年のカブトムシの分布拡大傾向
  6. 幹下部での樹皮剥ぎ面積とエゾエノキ胸高直径との関係(分位点回帰)
  7. 立木別個体数とエゾエノキ胸高直径との関係(GLMMのベイズ推定)
  8. カブトムシ個体数が大きく減少した8月後半の樹液滲出木の有無

といったことを記載的に取りまとめる予定である。
 

  • これにて,

 学生さん達に実習で測定してもらった針葉樹見本研究林の林分構成値の再計算と取りまとめを除き,論文執筆方針が概ね固まったので,早速に来週から執筆を開始したい。

2024年11月30日(土)

  • 来週には非日常的業務があり,

 忙しないので,本日には来週の生物統計学(回帰分析),線形代数学入門(連立一次方程式の演習),データ分析演習(統計演習 その3)の予習をする。ついでに,再来週の生物統計学(線形モデル,一般化線形モデル,一般化線形混合モデル)の板書資料も作成する。
 
 来週の微分積分学入門(微分方程式と変数分離法)については明日に予習することとし,午後には「カブトムシ」ネタの解析方針検討の続きと読書を楽しみたい。

パターナリズムから方法論的リベラリズムへ

  • 政治思想的に言えば,

 (バーク流の)保守主義な私なので,お節介の有効性を信じて,これまで28年間の教員生活を送ってきた。ただ,村社会的共同体意識が消失した昨今において,対学生さんの場面におけるお節介はすでに求められていない。端的に表れているのは質問消失である。LMSに匿名で投稿できる質問用掲示板を設置しても,そこに質問が書き込まれることは皆無である(1,2年生に共通して)。また,口頭で質問する学生さんも決まっており,学年の1割にも満たない。もちろん,面談を依頼する学生さんもほとんどいない(大学制度としてのオフィスアワーの形骸化)。
 
 こうした質問する機会,相談する機会を引き続き維持するとしても,「大学とは,きっかけを与えてもらったら,後は自分で自分を育てる癖をつける場」という骨子を実質化するにあたり,営業よろしく質問を求めるようなお節介は,もはや,余計なことである(むしろ,ハラスメントと誤解されかねない)。
 
 加えて,近年痛感するのが,挨拶しない学生さんの多さである。もちろん,1つ2つの授業でしか対面したことのない学生さんが挨拶しないは当たり前だとして,3,4年以上在籍し,たくさんの授業で対面してきたはずの学生さん達の多くが完全スルーしながら(場合によっては睨まれながら)通り過ぎる日常を過ごしていると,「ごく一部の学生さんとの挨拶」や「教職員同士の挨拶」を「お節介」と位置付けるべきなのかもしれない(註:この段落で言うところの「お節介」については,ごく一部の学生さんや教職員に対してはもちろん継続するものの,完全スルーされる学生さんにはハラスメントと誤解されかねないので,彼らには「お節介」を回避する)。
 
 ゆえに,12月からは方法論的リベラリズムを適用していきたい。つまり,

  1. 学生さん達の学び方の自由,質問する/しないの自由,挨拶する/しないの自由を尊重する(こちらから呼びかけるお節介を一切やめる)
  2. 学生さん達が質問する「機会」,挨拶する「機会」を平等に保障する(学修成果や良好な人間関係という「結果」の平等を指向しない)
  3. 学修成果や人間関係において最も不遇な状況にある方の期待効用を高めるための努力をする(それ以外の努力をお節介と位置付け,不作為を基本とする)

ということである。
 
 これに合わせ,今後には「正解か否かを判定できる問題」のみ,テストや宿題で課すこととする(註:私が課してきた「学生さん自らの考えを書かせる問題」については,質問しない学生さん達の学修成果の向上に役立っていないため)。これにより,「ミニマム保証」という大学における成績評価の実質化を図りたい。

2024年11月29日(金)

  • 本日の勤務は6:55–16:00。

 本日は補講日ということで,月曜の臨時会議で開講できなかった生物統計学の補講をおこなう。本来であればお休みの日に登校してもらうこと,授業直前まで雨が降っていたことを考慮し,コンビニでお菓子(約4400円分)を購入して,学生さん(30名ちょっと)に分けてもらうこととする。
 
 お菓子配りをLMSで予告していたものの,反応が予想以上に薄く,いまどきの学生さんはお菓子を食べないのか,それとも,おっさん(私)にもらうお菓子が信用できないということなのか。なかなか興味深い(註:3名ほど直接お礼を伝えてくれたので,何とか救われた)。まあ,世代ということか,(私が担当する)学科の学生さん達にお菓子を渡しても,以前(6年以上前)の学生さん達に比べて反応が薄いのは確かなので,今後,お菓子配りをやめることにしよう。

2024年11月28日(木)

  • 本日の勤務は6:55–16:50。

 年末が近づくに伴い様々な連絡調整が必要となり,面談したり,電話したり,メールをやりとりしたり。
 

  1. 教育:連絡調整,生物統計学の期末テストと解答例の作成
  2. 研究:「カブトムシ」ネタのデータ解析
  3. 運営:連絡調整,原稿執筆
  4. 貢献:連絡調整

 
 連絡調整以外として,まず生物統計学の期末テストを作成し,実際に解いてみる(まあ,こんなところだろう)。次に,カブトムシの2年分のデータを使い,GLMM,ベイズ推定,分位点回帰などを適用する(今後には隙間時間を使いつつ,解析方針を確定させたい)。さらに,依頼原稿の執筆にようやく着手する。原稿の種類として読みやすい文章が求められるので,堅い表現を避けつつ,気軽に読める文章を模索する(今夜のうちに文章を推敲しておきたい)。

出不精なはずですが

  • 教育活動を多めに引き受け,

 森林調査を大学演習林でほぼ完結させている私は,最近,出張に全く行っていない。具体的には5年ほど前から(先方から旅費が出る兼業を「出張外」に位置付けると)出張を一切入れないようにしてきた。諸般の事情で出張にかかる必要書類が増えてしまったこと(註:ものぐさな私には「出張先で某必要書類をゲットする行為」自体を非常に面倒に思うこと)と,(担当科目数が多いので)新型コロナウイルス感染症対策を意識したことが要因である。
 
 ただ,学科運営を担当させてもらっている今年度には,そんなことを言っていられない状況になりつつある(註:科研費にかかる出張も計画しているし)。兼業と出張を区別せずに書けば,12月2回,1月3回,2月1回,3月1回と,宿泊を伴う移動業務をすることになった。10月時点の見込みより3つ増えてしまったものの,ありがたく取り組ませてもらう次第である。
 
 他方で,宿泊を伴う業務で勝手に疲弊する傾向にある私は,今年度中に論文5つを「これから執筆・投稿する予定」である。普段の授業や会議・会合に業務時間をとられがちなので,週末や業務間の隙間時間を活用して,前倒しで執筆を始めるべし。

2024年11月27日(水)

  • 本日の勤務は7:00–16:15。
  1. 教育:森林計画学の宿題(前回分)とレスポンスカード(昨日分)の採点
  2. 研究:論文査読レポートの作成
  3. 運営:連絡調整
  4. 貢献:資料読み,学外委員会

 
 森林計画学(今年度は2回分の分担)のレスポンスカードを熟読し,いろいろな意味で興味深いなと,その多様性に感心する。その後,兼業にかかる資料読みの時間をとる。さらに,コメントする予定だった内容をすでに失念しているので,10日前に読み終えたはずの査読原稿を読み直した上で査読レポートを作成する。このレポート作成に予想以上に時間を要してしまう。
 
 (前日には350 mL1本なのに)二日酔いなのかと思っていたら(気圧低下に伴う)偏頭痛なんだな,と昼休みにアメダスデータを確認して納得。
 
 午後には学外委員会に出席し,貴重な意見交換の場に感謝しきりである。
 
 明日には,本日着手できなかった生物統計学の期末テスト作成と原稿執筆,さらにはカブトムシネタの解析方針の作成に勤しみたい。

2024年11月26日(火)

  • 本日の勤務は6:40–17:40。
  1. 教育:小テスト採点(線形代数学入門,微分積分学入門),生物統計学の期末テスト作成開始,線形代数学入門の次回(連立一次方程式の演習)と次々回分(固有値・固有ベクトル)の予習,データ分析演習(統計演習その3)の次回資料の作成,森林計画学の授業(150分)
  2. 研究:なし
  3. 運営:原稿執筆,連絡調整,学内会議
  4. 貢献:先週の兼業の後処理,今週の兼業にかかる連絡調整と資料読み

 
 研究活動(論文査読)には全く着手できなかったものの,他の三領域活動については概ね順調に作業を進められた。明日には生物統計学の期末テストの完成,論文査読の再開(英文報告書の作成)ともう一つの原稿執筆に漕ぎつけたい。